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2014年11月 7日 (金)

石川晋『「教室読み聞かせ」読書活動アイデア38』

中学校の国語教師である石川晋先生の、長年にわたる教室での読み聞かせ活動のアイデア集であり、読み聞かせ論です。国語の授業はもとより、学級活動でも、ご自身の学級通信を読み聞かせるなど、幅広い活動に目を見張ります。豊かな言語活動により、生き生きとした学級を作るヒントがあります。
私たち、多読の教師にとっても、読み聞かせや、ペアでの読書などいつも親しんでいる活動を取り上げていらっしゃるので、共感を呼ぶ本ですね!特に、教室での読み聞かせの活動は図書館などでの読み聞かせに比べると機会が少ない、関連本も少ないとの著者の指摘はまったくそのとおりだと思われます。多くの生徒に読み聞かせる場合の難点ー教室の机配置などは、ご指摘のとおりです。そこを乗り越えての読み聞かせ、素晴らしい活動で、生徒さんは幸せだなあ。
ジム・トレリース「読み聞かせーこの素晴らしい世界」や、ジョン・バーニンガム、フィリッパ・ピアスなど多読の世界でもよく読まれる本が引用されていて、私は引き込まれました。
さて、石川晋氏自身が、家庭文庫をされているご家庭で育っているというご経験も語られています。実は、読み聞かせをする人には読み聞かせをしてもらって育った人が大変多いのは事実でしょうね。良い体験をしているからこそ、次世代に手渡したいのだと思います。私もその一人(私の周りの方にも多いです)。親からの読み聞かせやストーリーテリング経験は、読書に情熱を持つ人を育てるもとになります。
私は、この石川氏のような学級で本を読んで下さる担任の先生に、小学校高学年の時に多くの示唆をいただきました。
昼の給食の時間に、6年生のかなりの間、1冊の本を読み聞かせていただきました。昼食の大切なひと時を私たちのために費やして下さった先生のお気持ちを、いつも愛しく思い返すのです。石川氏のされている活動でも、絵本ばかりでなく長い本を時間をかけて読む例も紹介されています。
あちこちでビブリオバトルとか、読み聞かせ活動とか、様々な活動を目にし耳にするこの頃です。ただ、その底に流れる大切な精神や基本的なことを押さえずに、表面的に飛びついて行ってはいけないのだと思います。基本はやはりあります。基本をしっかり押さえながらも多くの方法を示唆して下さるこの本、心から皆さんにお勧めしたいです。

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コメント

この本はなかなか良かったです。紹介している本が、どれもきちんとしていました。
それから著者の自分の教室での取り組みが、大変素晴らしいです。なかなか誰でもできることではありません。

投稿: ゆきんこ | 2014年11月18日 (火) 17時54分

素敵な本のご紹介をありがとうございます。

人生のどこかの時点で本に親しむ経験があると読書に対するその後の心持が違うように思います。
だからこそ、本の好きな子だけでなくクラス全員に対する「読み聞かせ」が大切ですね。
高学年に、長めの本を少しずつ読んでくださる先生にゆきんこさん自身が担任されたとは羨ましい限りです。
きっとそのクラスからは本好きな子が大勢育ったことでしょう。
そこでも「本の選択」が大きな役割を果たしたと思います。
英語多読と同じですね(^^♪

ご紹介いただいた本を近いうちに読みたいと思っています。

投稿: sunset | 2014年11月12日 (水) 22時10分

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